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色別・月別の花図鑑です
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鬼瞼升麻(キケンショウマ)

鬼瞼升麻(キケンショウマ)はキンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草である。
本州の中部地方に分布し、山地のやや湿った林の中に生える。
分類上は、大葉升麻(オオバショウマ)の変種とされている。
特徴は、小葉が円心形とならず、茎が葉の中から出て盾状になっていることである。
ただし、大葉升麻(オオバショウマ)の別名とする見解もある。
草丈は50~120センチくらいである。
根際から生える葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)である。
開花時期は8~10月である。
茎の上部に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、白い花をブラシ状に細長くつける。
花弁のように見えるのは萼片で、開花すると落ちてブラシ状の雄しべが目立つ。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)で、ペンギンのような形をしている。
「升麻」というのは生薬名である。
晒菜升麻(サラシナショウマ)の仲間の根茎が生薬に用いられることから、よく似た穂状の花をつける植物にこの名が充てられている。
属名の Cimicifuga はラテン語の「cimix(ナンキンムシ)+fugere(逃げる)」からきている。悪臭がひどくて南京虫も逃げるということで名づけられた。
種小名の acerina は「カエデの葉の」という意味である。
変種名の peltata は「楯状の」という意味である。
写真は8月に軽井沢町植物園で撮った。
学名:Cimicifuga acerina var. peltata


★どれどれと葉っぱの様子覗き込む
 違いはどこだ鬼瞼升麻


鬼瞼升麻(キケンショウマ)

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たらの木(タラノキ)

たらの木(タラノキ)はウコギ科タラノキ属の落葉低木である。
北海道から九州にかけて分布し、山野に生える。
海外では、中国、サハリン、東シベリアなどにも分布する。
樹高は2~5メートルくらいである。
幹は真っ直ぐに伸び、上部に大きな複葉をまとまってつける。
幹をはじめ随所に鋭い棘がある。
葉は2回羽状複葉で、互い違いに生える(互生)。
鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成されるのが羽状複葉だが、これをもう1回繰り返すので、1つはの長さは50~100センチにもなる。
小葉の形は卵形ないし楕円形で先が尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は8月である。
大型の円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、白い小花をたくさんつける。
5数性で、1つの花は萼片が5枚、花弁が5枚、雄しべが5本ずつあり、花柱は5つに裂ける。
実は球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、11月ころに黒く熟する。
新芽を「タラの芽」といい、山菜として親しまれている。
樹皮や根皮にはサポニンを含み、生薬名をタラ根皮(たらこんぴ)という。
糖尿病の薬となるほか、健胃、強壮、強精などの薬効がある。
属名の Aralia は最初の標本についていたケベック州の現地語「aralie」からきている。
種小名の elata は「背の高い」という意味である。
写真は9月に北大植物園で撮った。
学名:Aralia elata


★身を守る棘は鋭く尖るけど
 たらの木のもつ力大きく


たらの木(タラノキ)

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プロイフィス・アムボイネンシス

プロイフィス・アムボイネンシスはヒガンバナ科プロイフィス属の多年草である。
元はユリ科エウリクレス属とされていた。
旧学名からユーリクレスの名でも流通している。
和名は擬宝珠擬き(ギボウシモドキ)である。
原産地は東南アジアからオーストラリア東北部にかけてで、熱帯雨林の中や林の縁に生える。
草丈は20~90センチくらいである。
根際から生える葉は円形である。
葉には艶があり、長さ20~30センチと大きい。
開花時期は7~8月である。
花茎の先に数輪の白い花をつける。
花被片は6枚である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Proiphys はギリシャ語の「proi(早い)+phyo(花を咲かせる)」からきている。
種小名の amboinensis は「(インドネシアの)アンボン島の」という意味である。
写真は7月につくば植物園で撮った。
学名:Proiphys amboinensis(=Eurycles amboinensis)


★艶のある大きな葉っぱが目印だ
 生き生きと咲く擬宝珠擬き


プロイフィス・アムボイネンシス

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冬珊瑚(フユサンゴ)

冬珊瑚(フユサンゴ)はナス科ナス属の常緑小低木である。
原産地は中南アメリカである。
日本へは明治時代に渡来した。
観賞用として庭に植えられる。
樹高は50~100センチくらいである。
葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~9月である。
目立たない白い花を下向きにつける。
花冠は鐘状で、先が5つに裂ける。
真ん中に橙色の雄しべがある。
人気があるのは花の後につく液果(果皮が肉質で液汁が多い実)のほうである。
青い実、橙色の実、赤い実と微妙に色合いを変化させる。
玉珊瑚(タマサンゴ)、クリスマスチェリーなどの流通名がある。
属名の Solanum はラテン語の「solamen(安静)」からきているという説がある。
種小名の pseudocapsicum は「トウガラシ属(Capsicum)に似た」という意味である。
写真は8月に小石川植物園で撮った。
3枚目は12月に小石川植物園で撮った。
学名:Solanum pseudocapsicum


★白き肌染める日を待ち冬珊瑚
 夏に花咲く俯きながら


冬珊瑚(フユサンゴ)

冬珊瑚(フユサンゴ)

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雛桜(ヒナザクラ)

雛桜(ヒナザクラ)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草である。
日本固有種である。
本州の東北地方に分布し、亜高山や高山の湿った草地に生える。
北限は青森県の八甲田山、南限は福島県の吾妻連峰だという。
草丈は10~15センチくらいである。
根際から生える葉はへら形で、4~5枚が放射状に生える。
葉の縁には、上部に粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7~8月である。
茎先に花径10~12ミリくらいの白い花を数個横向きにつける。
花冠は5つに裂け、裂片の先は2つに裂ける。
花は平開はしない。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Primula はラテン語の「primos(最初)」縮小形である。プリムラ・ベリスが早春に他に花に先駆けて咲くことから名づけられた。
種小名の nipponica は「日本の」という意味である。
写真は7月に岩手県の八幡平で撮った。
学名:Primula nipponica


★横顔を見せて揺ら揺ら雛桜
 とっておこうか楽しみ後に


雛桜(ヒナザクラ)

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猫の髭(ネコノヒゲ)

猫の髭(ネコノヒゲ)はシソ科ネコノヒゲ属の多年草である。
原産地はインドから東南アジアにかけた一帯である。
寒さに弱いので園芸上は一年草扱いをされる。
和名は英名のキャッツウィスカー(cat's whiskers)からきている。
唇形の花の間から伸びる白くて長い雄しべと雌しべを猫の髭に見立てたものである。
草丈は30センチから100センチくらいである。
茎の断面は四角形で、直立をする。
葉は卵形ないし三角形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は鋭く尖り、表面はやや波打つ。
開花時期は6月から11月くらいである。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、たくさんの花が下から上へと咲き上る。
花の色は白が一般的だが、淡い紫色のものもある。
花の後にできる実は細長い小堅果である。
マレー語のクミスクチンの名でも流通している。
乾燥させたものは、利尿剤や血圧降下剤として利用される。
属名の Orthosiphon は、ギリシャ語の「ortho(真っ直ぐ)+siphon(パイプ)」からきている。
種小名の aristatus は「芒(のぎ)のある」という意味である。
写真は9月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Orthosiphon aristatus


★白い毛をぴーんと立てて猫の髭
 浴びる陽射しに煌めきながら


猫の髭(ネコノヒゲ)

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竹似草(タケニグサ)

竹似草(タケニグサ)はケシ科タケニグサ属の多年草である。
漢字では「竹煮草」とも書く。
本州から九州にかけて分布し、荒地や道端などに生える。
海外では、台湾、中国にも分布する。
草丈は100~200センチくらいで、茎は中空である。
葉は幅の広い卵形で手のひら状に裂け、互い違いに生える(互生)。
別名を占城菊(チャンバギク)という。
占城(南ベトナム)付近からの帰化植物と思われたためだそうだが、実際には東アジア一帯に分布している。
開花時期は6~8月である。
白い小花を円錐状につける。
花には花弁がなく、白い房のように見えるのはたくさんの雄しべの集まりである。
花の後にできる実は扁平なさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は、茎が竹のように中空だから竹似草という説と、竹と一緒に似ると柔らかくなるから竹似草という説とがある。
アルカロイドを含む毒草で、誤って食べると呼吸マヒを起こす恐れがある。
民間薬として、皮膚病薬や害虫駆除にも用いられる。
俳句の季語は夏である。
属名の Macleaya はニューサウスウェール州の長官だった「マックレイ(Alexander Macleay)さん」の名にちなむ。
種小名の cordata は「心臓形の」という意味である。
写真は7月に軽井沢町植物園で撮った。
学名:Macleaya cordata


★身の丈を超えるのっぽの竹似草
 手を挙げポーズはいチーズだよ


竹似草(タケニグサ)

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島桜(シマザクラ)

島桜(シマザクラ)はアカネ科フタバムグラ属の常緑小低木である。
小笠原諸島の固有種である。
林の縁や道端などに生える。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は100~150センチくらいである。
葉は細長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の質は薄く、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は7~9月くらいである。
枝先に集散花序(茎先に花がつき、少し下から横枝が出てその先にも花がつく)を出し、淡い紅紫色を帯びた白い花をたくさんつける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、2つのブロックからなる。
属名の Hedyotis はギリシャ語の「hedys(甘い)+otos(耳)」からきている。
種小名の grayi は北アメリカの分類学者「グレイさん(A. Gray)の」という意味である。ペリーたちの持ち帰った標本に基づき新しい植物をたくさん発表した。
写真は7月に小石川植物園で撮った。
学名:Hedyotis grayi


★桜など咲かぬ孤島の島桜
 由縁いかにと思い巡らし


島桜(シマザクラ)

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沢芹(サワゼリ)

沢芹(サワゼリ)はセリ科ヌマゼリ属の多年草である。
別名を沼芹(ヌマゼリ)ともいう。
北海道から九州にかけて分布し、低地や山地の湿地に生える。
海外では、朝鮮半島や中国東北部などにも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、沼芹(ヌマゼリ)の名で「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は60~100センチくらいである。
茎は中空で、上部でよく枝分かれをするる
葉は、茎の上部では3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)、下部では1回羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で7~9枚の小葉からなる。
小葉の形は細長い卵形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7~9月である。
茎先に複数の散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を組み合わせて出し、小さな白い5弁花をいっぱいつける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
属名の Sium はケルト語の「siw(水)」からきている。沼や沢に生える植物であることから名づけられた。
種小名の suave は「素敵な」という意味である。
亜種名の nipponicum は「日本の」という意味である。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名 Sium suave subsp. nipponicum


★水辺には花の姿もすっきりと
 沢芹の咲く夏日を浴びて


沢芹(サワゼリ)

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毛氈苔(モウセンゴケ)

毛氈苔(モウセンゴケ)はモウセンゴケ科モウセンゴケ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、日当たりのよい湿地に生える。
海外では、北半球の温帯を中心に広く分布する。
草丈は5~20センチくらいである。
葉は根際から生え、葉のつけ根はくびれて長い柄がある。
葉に腺毛がある。
開花時期は6~8月である。
花茎をすっと伸ばして、花径10~15ミリくらいの白い花をつける。
そこへ近寄った虫たちは、腺毛から出る粘液でとらえられる。
食虫植物なのである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Drosera はギリシャ語の「drosaros(露を帯びた)」からきている。葉に腺毛がたくさんあって露を帯びたように見えることから名づけられた。
種小名の rotundifolia は「円形葉の」という意味である。
写真は8月に志賀高原の一ノ瀬湿原で撮った。
学名:Drosera rotundifolia


★不気味さと可愛らしさを同居させ
 毛氈苔は歴史を生きて


毛氈苔(モウセンゴケ)

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