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浜防風(ハマボウフウ)はセリ科ハマボウフウ属の多年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、海岸の砂地に生える。
栽培もされており、若葉は刺身のつま、若芽は酢の物などにされる。
また、根を乾燥させたものを生薬で浜防風(はまぼうふう)といい、風邪の発汗、発熱、頭痛、関節痛などに薬効がある。
草丈は5~40センチくらいである。
長い根を砂の中に伸ばし、葉を広げる。
茎の上部や花の柄、葉の柄には白い毛が密生する。
根元から生える葉には紅紫色の長い柄があり、2回3出複葉である。
3出複葉というのは1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形で、それを2回繰り返す。
葉質は厚くて少し光沢があり、小葉の縁には不揃いのぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
茎先に複散形花序を1個出し、花径5~6ミリの白い小さな花をたくさんつける。
散形花序というのは、茎先からたくさん花の柄が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである。
複散形花序のほうは、たくさん出た花の柄に小さな散形花序が更につくというように散形花序が組み合わさってできている。
複散形花序は、セリ科の多くに見られる特徴である。
実は長さ4ミリくらいの楕円形で、軟らかい毛が密生している。
写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Glehnia littoralis
★海岸に生きる姿はかくなりと
浜防風は砂地を這って
花図鑑
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