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色別・月別の花図鑑です
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小米躑躅(コゴメツツジ)


小米躑躅(コゴメツツジ)はツツジ科ツツジ属の常緑低木である。
原産地は中国の中北部と朝鮮半島の北部である。
標高1500~2500メートルの地域に生える。
日本では観賞用として栽培されている。
漢名は「照山白」という。
学名のロードデンドロン・ミクランツムで表示するところもある。
樹高は100~150センチくらいである。
枝は細長い。
葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~7月くらいである。
花径1センチくらいの小さな白い花をつける。
花冠は漏斗状で、先が5つに裂ける。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Rhododendron micrranthum


★小ささもここまでくれば天晴れか
 小米躑躅は樹下に涼んで


小米躑躅(コゴメツツジ)


花図鑑
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八重毒痛み(ヤエドクダミ)


毒痛み(ドクダミ)はドクダミ科ドクダミ属の多年草である。
北海道の南部から沖縄にかけて分布し、日陰や湿地に生える。
海外では、東アジアや東南アジアに広く分布する。
八重毒痛み(ヤエドクダミ)はその型の1つである。
草丈は20~40センチくらいである。
葉は先の尖った心臓形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は柔らかい。
開花時期は5~6月である。
茎先に八重咲きの白い花を咲かせる。
花びらのように見えるものは、葉に近い性質をもった総苞と呼ばれるものである。
花の真ん中に見える黄色い部分が花だが、花弁も萼片もない。
名前の由来は、毒や傷みに効くということから、「毒痛み」が転じたものといわれる。
あるいは、ドクダミの葉は特有の臭気があるため、毒が入っているのではないかということで毒溜め(ドクダメ)と呼ばれるようになり、それがドクダミになったという。
そのほかにもいろいろな説があるらしい。
生薬名を十薬(じゅうやく)といい、整腸、利尿、解毒などの薬効がある。
俳句の季語は夏である。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Houttuynia cordata form. plena


★十の字が印とばかり思いきや
 八重に花咲くドクダミのあり


八重毒痛み(ヤエドクダミ)


花図鑑
カルミア


カルミアはツツジ科カルミア属の常緑低木である。
原産地は北アメリカの東部である。
別名をアメリカ石楠花(アメリカシャクナゲ)ともいう。
東京都がアメリカへ贈ったサクラの返礼として、日本へは昭和4年に渡来した。
樹高は1~2メートルである。
葉は長い楕円形で、枝先に集まって互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
葉の質は革質で、艶がある。
開花時期は5~6月である。
枝先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、白ないし淡い紅色の花をたくさんつける。
蕾は「金平糖」のような形である。
花冠は先が浅く5つに裂けて、五角形の皿形になる。
花冠の内側に濃い紅色の斑点、真ん中に折れ線のような筋が入る。
花径は2センチくらいである。
雄しべは10本、雌しべは1本で、花冠から飛び出す。
萼片は5枚で、腺毛(粘着物質を出す毛)が生える。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Kalmia latifolia


★鈴なりの鐘をいっぱいぶら提げた
 カルミアの音のさざめくばかり



カルミア


花図鑑
浜払子(ハマボッス)


浜払子(ハマボッス)はサクラソウ科オカトラノオ属の越年草である。
北海道から沖縄にかけて分布し、海岸の岩場や礫地、砂浜などに生える。
「払子」というのは僧侶の用いる仏具のことで、花の様子を譬えたものである。
草丈は10~40センチくらいである。
全草に毛は生えていない。
茎は根元で枝分かれをし、さらに上部で枝分かれをする。
茎は赤味を帯びることが多い。
葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は分厚く、表面には艶がある。
開花時期は4~6月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径1センチくらいの白い花をつける。
花冠は5つに深く裂け、横に開く。
雄しべは5本で短く、真ん中に雌しべが1本ある。
実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、赤茶色に熟する。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Lysimachia mauritiana


★ぼってりと厚い葉っぱに手を触れて
 生きる力の強さを感じ



浜払子(ハマボッス)


花図鑑
白花八重空木(シロバナヤエウツギ)


空木(ウツギ)はユキノシタ科ウツギ属の落葉低木である。
日本各地の山野に自生し、生垣にも植えられている。
空木(ウツギ)の名は、枝が中空になっていることからつけられたものである。
材質は硬く、木釘や楊枝などに用いられている。
樹高は1~2メートルくらいである。
葉は細長い卵形で先が尖り、向かい合って生える(対生)。
葉の長さは3~6センチくらいである。
縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
白花八重空木(シロバナヤエウツギ)は園芸植物に見えるが、自生の変異種である。
開花時期は5~6月である。
枝先に円錐状に八重の白い花をつける。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Deutzia crenata form. candidissima


★咲くのなら八重がやっぱり可愛いと
 ギャザーをつけてちと澄まし顔



白花八重空木(シロバナヤエウツギ)


花図鑑
空木(ウツギ)


空木(ウツギ)はユキノシタ科ウツギ属の落葉低木である。
日本各地の山野に自生し、生垣にも植えられている。
海外では、中国にも分布する。
空木(ウツギ)の名は、枝が中空になっていることからつけられたものである。
材質は硬く、木釘や楊枝などに用いられている。
樹高は1~2メートルくらいである。
葉は細長い卵形で先が尖り、向かい合って生える(対生)。
葉の長さは3~6センチくらいである。
葉の縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は5~6月くらいである。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白い花を垂れ下げてつける。
花弁は5枚、雄しべが10本、花柱(雌しべ)は3~4本ある。
雄しべの花糸には狭い翼がある。
花の後にできる実は緑白色をした球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、熟すと3つから4つに裂ける。
別名は卯の花(ウノハナ)である。
これは、卯月(陰暦4月)に花が咲くということからつけられた名である。
「♪卯の花の匂う垣根に…」の卯の花である。
なお、葉や実を乾燥させたものには利尿効果があり、生薬名を溲疏(そうじょ)と言う。
俳句では、「卯の花」「空木の花」「花空木」「卯の花垣」などが夏の季語である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Deutzia crenata


★花見ればふいと忘れる蒸し暑さ
 卯の花の笑みそよ風を呼び



空木(ウツギ)


花図鑑
水蝋の木(イボタノキ)


水蝋の木(イボタノキ)はモクセイ科イボタノキ属の落葉低木である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の林の中などに生える。
また、庭木や生け垣などに利用される。
海外では朝鮮半島にも分布する。
樹高は2~4メートルくらいである。
よく枝分かれをする。
葉は長い楕円形で、向かい合ってつける(対生)。
葉の先は尖らず、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は5~6月である。
枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな花をたくさんつける。
花冠は筒状で、先は4つに裂ける。
雄しべは2本、雌しべは1本である。
花はよい香りがする。
花の後にできる実は楕円形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、秋には黒く熟する。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Ligustrum obtusifolium


★枝覆い花を咲かせて水蝋の木
 手招くような香りを載せて


水蝋の木(イボタノキ)


花図鑑
鎌柄(カマツカ)


鎌柄(カマツカ)はバラ科カマツカ属の落葉小高木である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁などに生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
樹高は5~7メートルくらいである。
枝は毎年伸びる長枝と、ほとんど伸びない短枝とがある。
葉は楕円形で、長枝では互い違いに生え(互生)、短枝では3枚が輪生する。
葉の先は鋭く尖り、縁には細かなぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面は淡い緑色で、裏面は灰白色を帯びる。
開花時期は4~6月である。
短枝の先に複数の散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、花径1センチくらいの白い小さな花をたくさんつける。
花びらは5枚で丸い。
雄しべは20本である。
葯(雄しべの花粉を入れる袋)の色は白から黒に変わる。
雌しべの柱頭は3つに裂け、つけ根の部分には白い毛が密生する。
実は秋に赤く熟する。
また、秋には紅葉をする。
材が硬くて丈夫なため鎌の柄などに使われた。
それが名の由来でもある。
別名を牛殺し(ウシゴロシ)ともいう。
この名は、材を牛の鼻環に使ったことからきている。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Pourthiaea villosa var. laevis


★小さくてまん丸な花可愛くて
 しばし見とれるこれが鎌柄



鎌柄(カマツカ)


花図鑑
カミツレ


カミツレはキク科シカギク属(マトリカリア属)の一年草である。
原産地はヨーロッパ、西アジアである。
カミツレの名前はオランダ語のkamilleを「加密列」などと表記したことに由来している。
江戸幕府がオランダから取り寄せた薬草の一つとして渡来したのである。
草丈は30~60センチである。
葉は羽状に細かく裂ける。
開花時期は5~6月である。
茎先に、中心が黄色く周りが白い花径2センチくらいの花を咲かせる。
成熟するにつれて花芯が盛り上がり、周辺の舌状花は垂れ下がってくる。
花には甘い芳香があり、ハーブとして全国で栽培されている。
滋養強壮効果があり、ヨーロッパでは古代バビロニアの時代から既に薬用として用いられていたという。
ジャーマンカモミール(German chamomile)の名でも流通している。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Matricaria chamomilla(=Matricaria recutica)


★舌をかむ名前だなんて言わないで
 カミツレの花体にいいよ



カミツレ


花図鑑
黄金小手毬(オウゴンコデマリ)


黄金小手毬(オウゴンコデマリ)はバラ科テマリシモツケ属(フィソカルプス属)の落葉低木である。
「小手毬」の名がつくので小手毬(コデマリ)の園芸品種と思いがちだが異なる。
基本種はアメリカ手毬下野(アメリカテマリシモツケ)で、原産地は北アメリカである。
樹高は2~3メートルである。
葉は幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁は3つから5つに切れ込み、ぎざぎざ(鋸歯)がある。
本種は若葉が黄色ないし緑黄色になる。
開花時期は5~6月である。
枝先に手毬状の散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い小さな5弁花をつける。
別名を金葉小手毬(キンバコデマリ)ともいう。
葉が銅葉色をした「ディアブロ」という園芸品種もある。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Physocarpus opulifolius cv. Luteus


★きらきらと光る金葉が自慢だが
 すぐに変わるよライトグリーンに



黄金小手毬(オウゴンコデマリ)


花図鑑
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