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色別・月別の花図鑑です
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アラビス・スノーキャップ


アラビス・スノーキャップはアブラナ科ハタザオ属の多年草である。
原産地は南ヨーロッパである。
基本種は和名を庭旗竿(ニワハタザオ)という。
本種はその園芸品種である。
草丈は20~30センチである。
根際から生える葉は楕円形で、灰色を帯びる。
開花時期は3~6月くらいである。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い4弁花を咲かせる。
雄しべは6本、雌しべは1本である。
写真は3月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。
学名:Arabis caucasica cv.


★アブラナの仲間と聞いてなるほどな
 花の姿はどこか見慣れて



アラビス・スノーキャップ


花図鑑
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花独活(ハナウド)


花独活(ハナウド)はセリ科ハナウド属の大形多年草である。
本州の関東地方から九州にかけて分布し、山野に生える。
茎は太く中空で、草丈は1メートルくらいになる。
葉は3~7枚の小葉からなり、互い違いに生える。
左右に切れ込みがあり、三角形や楕円形の葉が組み合わさる。
開花時期は5~6月である。
たくさんの柄に分かれ、その先に5枚の白い花びらをつける。
それが20~30個集まって傘形になる。
外側の花が大きく、内側の花が小さい。
外側の花びらの先は2つに裂ける。
名前はウコギ科の独活(ウド)に似ていて花が大きく美しいことからつけられた。
若い葉や茎は食べられるが、あまりおいしくはないらしい。
近縁種に大花独活(オオハナウド)がある。
こちらのほうは、北海道から本州の近畿地方にかけて分布している。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Heracleum nipponicum


★花独活と呼ばれてみるも恥ずかしい
 野が似合うからそっとしといて



花独活(ハナウド)


花図鑑
春雪の下(ハルユキノシタ)


春雪の下(ハルユキノシタ)はユキノシタ科ユキノシタ属の多年草である。
本州の関東地方から近畿地方にかけて限られた地域に分布し、山地の渓谷沿いや岸壁などに生える。
草丈は20~50センチくらいである。
茎にはたくさん毛が生えている。
根際から生える葉は円形で、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の色は黄緑色で、白い毛が生えている。
近縁種の雪の下(ユキノシタ)にあるような黄白色の斑は入らない。
開花時期は4~5月である。
花茎を伸ばし、枝分かれをして白い小さな花をつける。
花びらは5枚で、下の2枚が大きい。
雪の下(ユキノシタ)の上側の花びらには紫色の斑があるが、春雪の下(ハルユキノシタ)の斑は黄色い。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Saxifraga nipponica


★爽やかな葉の色似合う花姿
 春雪の下季節に合わせ



春雪の下(ハルユキノシタ)


花図鑑
白雲木(ハクウンボク)


白雲木(ハクウンボク)はエゴノキ科エゴノキ属の落葉高木である。
北海道から沖縄にかけて分布し、山地に生える。
また、庭木ともする。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
樹高は5~15メートルくらいである。
葉の形は倒卵形ないし円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は5~6月である。
枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い花を垂れ下げる。
花冠は5つに裂け、雄しべは10本である。
花はよい香りがする。
和名の由来は、白い花が密集して咲く様子を白雲になぞらえたものである。
花はエゴノキにそっくりだが、白雲木のほうが葉っぱが大きい。
エゴノキは別名を萵苣の木(チシャノキ)と言うが、白雲木(ハクウンボク)のほうにも大葉萵苣(オオバジシャ)の別名がある。
実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
材は器具や彫刻用に用いられている。
写真は5月に川口市立グリーンセンターで撮った。
学名:Styrax obassia


★花房が白く煌めき青い空
 プロムナードに初夏を伝えて



白雲木(ハクウンボク)


花図鑑
西洋雲間草(セイヨウクモマグサ)


西洋雲間草(セイヨウクモマグサ)はユキノシタ科ユキノシタ属の常緑多年草である。
原産地は北ヨーロッパである。
別名を洋種雲間草(ヨウシュクモマグサ)ともいう。
また、園芸店では単に雲間草(クモマグサ)としても出回っているが、これは日本に自生する雲間草(クモマグサ: Saxifraga merkii var. idsuroei)とは別のものである。
名の由来は、高い山の雲の間に生えている草というところからきている。
草丈は10~15センチくらいである。
根際から生える葉はくさび状で柄があり、3つに裂ける。
開花時期は1~5月くらいである。
茎が地面を這うように伸び、花径1~2センチの5弁花を咲かせる。
花の色は赤、ピンク、白などがある。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Saxifraga rosacea


★少しだけ花茎立ててほんわかと
 雲間草咲く春はあけぼの


西洋雲間草(セイヨウクモマグサ)


花図鑑
満天星躑躅(ドウダンツツジ)


満天星躑躅 (ドウダンツツジ)はツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木である。
原産地は日本である。
この仲間は東アジアやヒマラヤに10種ほど分布するという。
山地の岩の上などに自生するが、花も紅葉も美しいので庭や公園にも植えられる。
一般家庭にも多く植えられ、刈り込んで生垣などにもしている。
樹高は1~3メートルくらいである。
枝は細く、車輪状に枝分かれをする。
葉は楕円形で、枝先に輪生状に集まって互い違いに生える(互生)。
葉の縁には細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は4~5月である。
枝先に白い壷形の花を2~4輪くらい下垂して咲かせる。
長さは7~8ミリで、花冠の先は5つに裂ける。
雄しべは10本である。
花期には木全体が真っ白になることから「満天星」の文字が充てられた。
また、「灯台躑躅」と書くこともあるが、これは枝分かれする形が灯明台に似ていることから充てられたようである。
花色は白のほかに白地に赤い縞模様が入る更紗満天星(サラサドウダン)や赤い花を咲かせる紅花満天星(ベニバナドウダン)などがある。
俳句では満天星(ドウダン)が春の季語である。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Enkianthus perulatus


★ころころと転がるような花の精
 緑の風にそっとほころび
☆天空の星を集めて花咲かせ
 満天星躑躅風に揺れな



満天星躑躅(ドウダンツツジ)


花図鑑
栃の木(トチノキ)


栃の木(トチノキ)はトチノキ科トチノキ属の落葉高木である。
漢字では「橡」とも書く。
低山の渓流に近い肥沃な地に生えるほか、公園などにも植えられている。
樹高は15~20メートルくらいである。
葉は手のひら状の複葉で、向かい合って生える(対生)。
小葉は5~7枚くらいあり、形は楕円形である。
開花時期は5~6月である。
1~2センチの白い4弁花が鈴なりにつく。
花穂は上を向いていて大きいので、花の季節には遠くからでもトチノキだとわかる。
花は蜜源となり、種子は渋をぬいてトチ餅やトチ団子にして食べる。
材は家具や器具に用いる。
俳句では「橡の花」が夏の季語、「橡の実」が秋の季語である。
写真は5月に神代植物公園で撮った。
学名:Aesculus turbinata


★すっと立つ橡の花びら天高く
 青空に映え風は涼しく



栃の木(トチノキ)


花図鑑
小米空木(コゴメウツギ)


小米空木(コゴメウツギ)はバラ科コゴメウツギ属の落葉低木である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の斜面などに普通に見られる。
樹高は1~2メートルである。
灰白色をした枝をたくさん出し、こんもりと繁る。
若枝には軟毛が生える。
葉は三角状の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尾状に尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
葉は羽状に裂けるが、裂け方の深さには個体差がある。
葉の両面には毛が生えている。
開花時期は5~6月である。
枝先や葉の脇から短い総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径4~5ミリの小さな白い花をつける。
花弁は5枚で、形はへら形である。
萼片は5枚で、卵円形である。
雄しべは10本、雌しべは1本である。
花の名前は、空木に似た小さい花を小米(精米のときに砕けた米)に見立てたものである。
写真は5月に神代植物公園で撮った。
学名:Stephanandra incisa


★坂道に微笑むように顔を出す
 小米空木は妖精の笑み



小米空木(コゴメウツギ)


花図鑑
大衝羽根空木(オオツクバネウツギ)


大衝羽根空木(オオツクバネウツギ)はスイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木である。
本州の東北地方南部から九州にかけて分布し、山地に生える。
和名の由来は、衝羽根空木(ツクバネウツギ)よりも大きな花を咲かせることからきている。
樹高は1~2メートルである。
樹皮は灰褐色をしている。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁には不揃いなぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は5~6月である。
花は長さ2~3センチの漏斗状で、先は唇形に裂ける。
花の色は白く、下の唇の内側に橙色の網状紋がある。
萼片は5枚で、そのうちの1枚が極端に小さい。
これが衝羽根空木(ツクバネウツギ)との区別点でもある。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Abelia tetrasepala


★アベリアの仲間で大きな花咲かす
 萼を比べて違い確かめ



大衝羽根空木(オオツクバネウツギ)


花図鑑
衝羽根空木(ツクバネウツギ)


衝羽根空木(ツクバネウツギ)はスイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木である。
宮城県以南の本州から九州の佐賀県にかけて分布し、日当たりのよい山地に生える。
樹高は1~2メートルくらいである。
樹皮は灰褐色をしている。
葉は向かい合って生える。
広卵形ないし楕円形をしており、長さは25~50ミリくらい、幅は20~25ミリくらいである。
葉の表面は緑色、裏面は白っぽい緑色をしている。
周りには不規則なぎざぎざの鋸歯がある。
開花時期は5~6月であるる
枝先に白い漏斗形の花を2個ずつつける。
花の長さは2~3センチで、細い筒から急に鐘状に広がる。
先はやや唇状で上唇は2裂、下唇は3裂する。
花の内側に黄色い網目模様が見える。
萼片は5枚である。
名の由来は、プロペラのような萼片を残した実を羽根衝きの羽根にたとえたものである。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Abelia spathulata


★花の中黄色い網目が気にかかる
 衝羽根空木の不思議な姿



衝羽根空木(ツクバネウツギ)


花図鑑
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