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蝦夷薄雪草(エゾウスユキソウ)はキク科ウスユキソウ属の多年草である。
北海道の大雪山系、礼文島、釧路、網走に分布し、山地の岩場や海岸に近い草地に生える。
海外では、サハリンにも分布している。
別名を礼文薄雪草(レブンウスユキソウ)とも言い、礼文町の町花に指定されている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は15センチから30センチくらいである。
茎は直立する。
葉は先がやや尖った倒披針形で、両面に綿毛が生えるが裏面のほうが濃い。
根際から生える葉はロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
茎につく葉は互い違いに生えて(互生)、つけ根の部分は半ば茎を抱く。
開花時期は6月から8月である。
細い茎の先に白い花をつける。
星形になった白い花びらのように見えるのは苞葉といわれる部分で、中心部に頭花がつく。
苞葉は幅が広く、普通は10枚前後である。
苞葉には黄色っぽい綿毛が密生する。
頭花は5個から20個くらいある。
真ん中には雄性の筒状花、周りには雌性の筒状花がつく。
「薄雪草」の名は、うっすらと雪をかぶったような姿からきている。
アルピニスト憧れのエーデルワイス(edelwaiss)と同じ仲間である。
日本に自生するウスユキソウ属には、他に低山帯にも生える薄雪草(ウスユキソウ)、東北地方の高山に生える深山薄雪草(ミヤマウスユキソウ)、中央アルプスに生える姫薄雪草(ヒメウスユキソウ)、岩手県の早池峰山に生える早池峰薄雪草(ハヤチネウスユキソウ)などがある。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Leontopodium discolor
★岩肌にはりつきながら薄化粧
蝦夷薄雪草は夏に咲く花
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