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色別・月別の花図鑑です
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大泡立草(オオアワダチソウ)

大泡立草(オオアワダチソウ)はキク科アキノキリンソウ属の多年草である。
原産地は北アメリカである。
日本へは明治時代に観賞用として渡来した。
今では各地に野生化して繁殖している。
草丈は50~150センチくらいである。
茎に毛は生えるが脱落しやすく、枝先付近に微毛が生える他は無毛である。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
葉先のほうの縁に不ぞろいなぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の質やや硬く、無毛でざらつかない。
開花時期は7~9月である。
茎先に黄色い花(頭花)を穂状につける。
花の周りには舌状花、真ん中には浅く5つに裂ける筒状花がある。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
近縁種の背高泡立草(セイタカアワダチソウ)とよく似ているが、大泡立草(オオアワダチソウ)は開花時期が早いこと、茎や葉にはほとんど毛がないことなどで見分けられる。
和名の由来は、泡立草(アワダチソウ)に似ていて大形であることからきている。
泡立草(アワダチソウ)というのは秋の麒麟草(アキノキリンソウ)の別名である。
属名の Solidago はラテン語の「solidus(完全)+接尾語の ago(状態)」からきている。この属のある植物の傷薬としての評判からきたものと思われる。
種小名の gigantea は「巨大な」という意味である。
変種名の leiophylla は「滑らかな葉の」という意味である。
写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Solidago gigantea var. leiophylla


★夏空もものともせずに花つけて
 荒れ地大好きここは我が国


大泡立草(オオアワダチソウ)

花図鑑
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一寸金花(イッスンキンカ)

一寸金花(イッスンキンカ)はキク科アキノキリンソウ属の多年草である。
九州の屋久島にだけ分布する固有種である。
山頂近くの岩場や草地に生える。
別名を屋久島一寸金花(ヤクシマイッスンキンカ)という。
草丈は5~10センチくらいである。
根際から生える葉は長い楕円形である。
開花時期は8~9月である。
茎先に小さな黄色い花(頭花)を密につける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Solidago はラテン語の「solidus(完全)+接尾語の ago(状態)」からきている。この属のある植物の傷薬としての評判からきたものと思われる。
種小名の minutissima は「とても小さい」という意味である。
写真は10月に六甲高山植物園で撮った。
学名:Solidago minutissima


★一寸の花の命の尊さを
 肌身に感ず一寸金花


一寸金花(イッスンキンカ)

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青柳花(アオヤギバナ)

青柳花(アオヤギバナ)はキク科アキノキリンソウ属の多年草である。
秋の麒麟草(アキノキリンソウ)とよく似ており、その変種として位置づけられたこともある。
現在は独立種とされているが、典型的な渓流植物である。
日本固有種である。
本州から沖縄にかけて分布するが、生育域が限られていることもあり、絶滅危惧種に指定する県も多い。
和名の由来は、細長い葉を柳にたとえたものである。
草丈は20~50センチくらいになる。
開花時期は8~10月である。
茎の先にたくさんの黄色い花を穂状につける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Solidago はラテン語の「solidus(完全)+接尾語の ago(状態)」からきている。この属のある植物の傷薬としての評判からきたものと思われる。
種小名 yokusaiana は江戸時代の本草学者「飯沼慾斎さんの」という意味である。
写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Solidago yokusaiana


★渓流の瀬音が似合う花姿
 青柳花はしなやかに咲き
☆川岸の青柳花は揺れており
 姿は似ても消え行く花と


青柳花(アオヤギバナ)

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雄宝香(オタカラコウ)

雄宝香(オタカラコウ)はキク科メタカラコウ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、山地や亜高山の谷川沿いや林の縁などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国、シベリア、ヒマラヤなどにも分布する。
草丈は1~2メートルくらいである。
葉は円形である。
根際から生える葉には長い柄がある。
近縁種の雌宝香(メタカラコウ)の場合は、葉のつけ根のほうの両端が尖る。
開花時期は7~9月である。
花穂の下から順番に、黄色い花(頭花)をたくさんつける。
1つの花には黄色い舌状花が5~9枚あり、真ん中には黄色い筒状花が10個以上固まってつく。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
「宝香」というのは、防虫剤や香料にする竜脳香のことである。
根や茎の香りが竜脳香に似ていることと、近縁種の雌宝香(メタカラコウ)に比べて大形であることなどが名の由来となっている。
属名の Ligularia はラテン語の「ligula(舌)」からきている。小さい舌状の花弁から名づけられた。
種小名の fischeri はロシアの分類学者「フィシャーさんの」という意味である。
写真は7月に北大植物園で撮った。
学名:Ligularia fischeri


★大輪を薄暗がりに広げ咲く
 雄宝香の花は豪華に


雄宝香(オタカラコウ)

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尾瀬水菊(オゼミズギク)

尾瀬水菊(オゼミズギク)はキク科オグルマ属の多年草である。
尾瀬や東北地方に分布し、山地の湿地に生える。
分類上は、水菊(ミズギク)の変種である。
水菊(ミズギク)は北海道から本州の近畿地方にかけて分布し、九州の宮崎県にも隔離分布をする。
違いは、尾瀬水菊(オゼミズギク)のほうが上部の葉の裏側に腺点(蜜などの粘着物質を出す腺が突起したもの)が多いことである。
草丈は25~50センチくらいである。
根際から生える葉はさじ形で、茎につく葉は披針形である。
茎につく葉は、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にぎざぎざはない(全縁)。
開花時期は8~9月である。
茎先に花径3~4センチの黄色い花(頭花)を1つ上向きにつける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Inula はオオグルマの古代ラテン名からきている。
種小名の ciliaris は「縁毛のある」という意味である。
変種名の glandulosa は「腺のある」という意味である。
写真は9月に尾瀬の大江湿原で撮った。
学名:Inula ciliaris var. glandulosa


★湿原に背は低くして大輪の
 黄が鮮やかな尾瀬水菊咲く


尾瀬水菊(オゼミズギク)

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薄(ススキ)

薄(ススキ)はイネ科ススキ属の多年草である。
漢字では「芒」とも書き、これは中国での表記である。
「薄」のほうは和字(和製漢字)で、草が茂っている様子を表している。
原産地は中国など東アジアとされ、朝鮮半島、中国、台湾、マレーシアなどに分布する。
草丈は1~2メートルである。
茎の上部でよく枝分かれをする。
葉は根際や茎からたくさん出て、線形で細長い。
堅くて、縁には鋭い鉤状のぎざぎざ(鋸歯)があるので、皮膚などを切りやすい。
開花時期は8~10月である。
枝分かれした枝に、隙間なく小穂が密生する。
小穂の先から細長い刺が伸び、鉤のように曲がっている。
これを芒(のぎ)といい、薄(ススキ)の特徴である。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)である。
日本でも全国的に分布していて馴染みの深い草で、秋の七草の一つでもある。
十五夜の月見に飾る風習は全国で見られる。
俳句の季語では秋であるが、「末黒の薄(すぐろのすすき)」=焼野の薄は春の季語、「青薄」は夏の季語、「枯薄」は冬の季語というように一年を通じて登場する。
ところで、薄(ススキ)には尾花(オバナ)という呼び方もある。
これは花穂の形を動物の尾に見立てたもので、鶏や狐などの説があるという。
さらには、「茅(カヤ)」とも呼ばれ、茅葺き(かやぶき)屋根の材料として古くから重要な植物であった。
また、家畜の飼料や燃料にも使用され、生活に密着した植物であった。
薄(ススキ)は万葉集や源氏物語の中にも登場する。
万葉集にはすすき・をばな・かや・み草の名前で45首に登場している。
穂が出始めたばかりの尾花を「花すすき」「はだすすき」と詠んでいる。
「はだすすき」は「尾花」を導く枕詞としても用いられている。
属名の Miscanthus はギリシャ語の「mischos(小花柄)+anthos(花)」からきている。
種小名の sinensis は「中国の」という意味である。
写真は10月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Miscanthus sinensis


★野の風にそっと靡(なび)くは君求め
 薄の揺れに思いを乗せて


薄(ススキ)

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縞薄(シマススキ)

薄(ススキ)はイネ科ススキ属の多年草である。
漢字では「芒」とも書き、これは中国での表記である。
「薄」のほうは和字(和製漢字)で、草が茂っている様子を表している。
原産地は中国など東アジアとされ、朝鮮半島、中国、台湾、マレーシアなどに分布する。
縞薄(シマススキ)はその園芸品種である。
特徴は線形の長い葉に白い縦縞が入ることである。
草丈は1~2メートルである。
茎の上部でよく枝分かれをする。
葉は根際や茎からたくさん出て、線形で細長い。
葉の質は硬く、縁には鋭い鉤状のぎざぎざ(鋸歯)があるので、皮膚などを切りやすい。
開花時期は8~10月である。
枝分かれした枝に、隙間なく小穂が密生する。
小穂の先から細長い刺が伸び、鉤のように曲がっている。
これを芒(のぎ)といい、薄(ススキ)の特徴である。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)である。
属名の Miscanthus はギリシャ語の「mischos(小花柄)+anthos(花)」からきている。
種小名の sinensis は「中国の」という意味である。
品種名の Variegatus は「斑入りの」という意味である。
写真は10月に向島百花園で撮った。
学名:Miscanthus sinensis 'Variegatus'


★野の風に靡(なび)く姿は清けれど
 結わえられては興ざめのして


縞薄(シマススキ)

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スパティフィルム・フロリブンドゥム

スパティフィルム・フロリブンドゥムはサトイモ科ササウチワ属の多年草である。
原産地はコロンビアである。
おかめ団扇(オカメウチワ)やおかめ笹団扇(オカメササウチワ)の別名がある。
小形のスパティフィルムである。
草丈は20センチから30センチくらいである。
葉は楕円形ないし長い楕円形で、やや肉厚である。
葉には艶があり、淡い緑色の筋が入る。
開花時期は周年である。
仏炎苞(サトイモ科の肉穂花序に見られる花序を被う大形の苞)は裏表ともに白く、後ろに反り返る。
大きさも3センチから6センチくらいで小形である。
その間から白っぽい肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)を出す。
花はよい香りがする。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
属名の Spathiphyllum はギリシャ語の「spathe(仏炎苞)+phyllon(葉)」からきている。
種小名の floribundum は「花の多い」という意味である。
写真は9月に京都府立植物園で撮った。
学名:Spathiphyllum floribundum


★葉の陰に見せる姿は素朴だが
 そこがまたよいおかめ団扇は


スパティフィルム・フロリブンドゥム

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大笹団扇(オオササウチワ)

大笹団扇(オオササウチワ)はサトイモ科ササウチワ属(スパティフィルム属)の多年草である。
学名のスパティフィルム・カンニフォリウムで表示するものもある。
原産地は南アメリカである。
草丈は50センチから90センチくらいあり大形である。
葉も大きくて分厚く、濃い緑色をしている。
開花時期は周年である。
仏炎苞(サトイモ科の肉穂花序に見られる花序を被う大形の苞)は白く、その間から肌色の肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)を出す。
花には仄かな香りがある。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
英名はピースリリー(peace lily)である。
属名の Spathiphyllum はギリシャ語の「spathe(仏炎苞)+phyllon(葉)」からきている。
種小名の cannifolium は「カンナ属のような葉の」という意味である。
写真は9月に宇治市植物公園で撮った。
学名:Spathiphyllum cannifolium


★ほかよりもぐんと大きな笹団扇
 一画を占め威厳たっぷり


大笹団扇(オオササウチワ)

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ハバネロ

ハバネロ(habanero chilli)はナス科トウガラシ属の多年草である。
原産地は中南アメリカである。
現在では、メキシコのユカタン半島を中心に栽培されている。
シネンセ種の栽培品種の1つで、激辛である。
ハバネロの名称は「ハバナ」に因む。
草丈は40~60センチくらいである。
葉は細長い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉には長い柄がある。
開花・結実時期は7~9月くらいである。
葉の脇に白い花を下向きにつける。
実は長さ3センチくらいでピーマンを小型にしたような形である。
緑色からオレンジ色に熟する。
属名の Capsicum はギリシャ語の「kapsa(袋)」からきている。
種小名の chinense は「中国の」という意味である。
写真は9月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Capsicum chinense 'Habanero'


★ハバネロはこんな形をしてるのか
 いつか試そう辛さと風味


ハバネロ

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