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コエンドロはセリ科コエンドロ属の一年草である。
原産地は地中海沿岸である。
日本へは10世紀以前に薬用として渡来したが、普及はしなかった。
コエンドロの歴史は古く、紀元前に医学の父ヒポクラテスが胸焼け防止や催眠薬になると記述しているという。
また、「アラビアン・ナイト」にも媚薬として登場する。
コエンドロの名は、ポルトガル語のコエントロ(Coentro)が訛ってつけられたものである。
江戸時代になって再びポルトガル人によって伝えられたのである。
草丈は30~60センチくらいである。
葉は羽状複葉で、上部へいくほど深く裂ける。
開花時期は6~7月である。
茎先に複散形花序を出し、白または淡いピンクの花をたくさん咲かせる。
散形花序というのは、茎先からたくさん枝が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである
複散形花序というのは、たくさん出た枝先に小さな散形花序がつくというように散形花序が組み合わさってできている。
複散形花序は、セリ科の多くに見られる特徴である。
全草によい香りがあり、若葉はハーブとして用いられる。
また、果実は香辛料や健胃・去痰薬などとされる。
英名をコリアンダー(coriander)という。
漢名の香菜(シャンツアイ)などでも流通している。
写真は4月に都立薬用植物園で撮った。
学名:Coriandrum sativum
★枝々をパステル色に染めて咲く
妖精の花香り豊かに
花図鑑
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