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色別・月別の花図鑑です
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エンキクリア・ポリブルボン

エンキクリア・ポリブルボンはラン科エンキクリア属の多年草である。
ディネマ属(Deinema)に分類される場合もある。
原産地は中南アメリカである。
メキシコやグアテマラ、キューバ、ジャマイカなどに分布し、標高600~3200メートルの山地に生える。
渓流沿いに生える複茎性の着生種で、匍匐性がある。
草丈は5~6センチである。
1バルブ1輪咲きだが、大株にするとたくさんの花をつけて見栄えがよい。
葉は披針形(笹の葉のような形)である。
開花時期は1~3月くらいである。
花径は3センチくらいの小輪である。
花の色は黄褐色で、唇弁は白い。
属名の Encyclia はギリシャ語の「enkykleomai(取り囲む)」からきている。
種小名の polybulbon は「たくさんの偽球茎の」という意味である。
写真は1月に川口市立グリーンセンターで撮った。
学名:Encyclia polybulbon


★滝飛沫浴びる水辺に咲くという
 ポリブルボンの花は可憐で


エンキクリア・ポリブルボン

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リパリス・エレガンス

リパリス・エレガンスはラン科クモキリソウ属(リパリス属)の多年草である。
原産地はタイ、フィリピン、南太平洋西部などである。
草丈は20~30センチである。
葉は細長い卵形である。
開花時期は12~3月くらいである。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径5ミリくらいの小さなクリーム色の花をたくさんつける。
属名の Liparis はギリシャ語の「liparos(輝く)」からきている。滑らかで艶のある葉を持つことから名づけられた。
種小名の elegans は「優美な」という意味である。
写真は12月につくば植物園で撮った。
学名:Liparis elegans


★小さくてうまく姿が写るかな
 エレガンスの名いただいた花


リパリス・エレガンス

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メディオカルカル・デコラツム

メディオカルカル・デコラツムはラン科メディオカルカル属の常緑多年草である。
原産地はニューギニア島である。
標高900~2500メートルの樹上や岩上に生える。
草丈は5~10センチである。
葉は細長い披針形(笹の葉のような形)で肉厚である。
開花時期は秋から春である。
花径6ミリくらいの小さな壷形の花をつける。
花の色は黄色とオレンジ色の2色である。
属名の Mediocalcar はラテン語の「medius(中間の)+calcar(距)」からきている。
種小名の decoratum は「美しい」という意味である。
写真は12月につくば植物園で撮った。
学名:Mediocalcar decoratum


★壷形でランとは思えぬ花姿
 森の中では見逃しそうだ


メディオカルカル・デコラツム

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ブルボフィルム・ファルカツム

ブルボフィルム・ファルカツムはラン科マメヅタラン属(ブルボフィルム属)の多年草である。
西アフリカ、中央アフリカに分布する着生種である。
草丈は20センチくらいである。
葉はへら形である。
開花時期は冬から春である。
10センチくらいある花茎の上部は扁平で、両側に豆粒のような花径1センチくらいの花をつける。
花の色は黄色に紅色が交じる。
属名の Bulbophyllum はギリシャ語の「bulbos(鱗茎)+phyllon(葉)」からきている。鱗茎から葉が出ていることから名づけられた。
種小名の falcatum は「鎌状の」という意味である。
写真は1月につくば植物園で撮った。
学名:Bulbophyllum falcatum


★世の中にこんな姿の花がある
 驚きながらレンズにとらえ


ブルボフィルム・ファルカツム

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リカステ・キャンベリイ

リカステ・キャンベリイはラン科リカステ属の常緑多年草である。
パナマ、コロンビアなどに分布する着生種である。
草丈は5~10センチくらいである。
葉は楕円形である。
開花時期は冬から春である。
花径2~3センチの黄色い花をつける。
属名の Lycaste はギリシャ神話に登場するトロイ王の娘「リカステ( Lycaste)」の名からきている。
種小名の campbellii はアメリカのラン愛好家「キャンベル(Campbell)さんの」という意味である。
写真は1月につくば植物園で撮った
学名:Lycaste campbellii


★目立たない姿だけれどよく見れば
 花は丹精色透き通り


リカステ・キャンベリイ

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バンダ・サンデリアナ

バンダ・サンデリアナはラン科エウアンテ属(バンダ属)の多年草である。
フィリピンのミンダナオ島に分布する着生種である。
フィリピンでは「ランの女王」と称されている。
しかし、着生するフダバガキ科の樹木の伐採によって、絶滅の危機にある。
現在はエウアンテ属に分類されるが、園芸上はバンダの仲間として扱われている。
草丈は20~30センチである。
葉は披針形である。
開花時期は7~10月くらいである。
花径は6~11センチくらいある。
花の色には白いものとピンクのものがある。
花はよい香りがする。
属名の Euanthe はギリシャ神話に登場する女神の名からきている。
種小名の sanderiana はイギリスの園芸業者「サンダー(F. Sander)さん」の名からきている。
写真は8月につくば植物園で撮った。
学名:Euanthe sanderiana(=Vanda sanderiana)


★鼻先を近づけ香り確かめる
 サンデリアナはランの女王


バンダ・サンデリアナ

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プセウデランテムム・キューエンセ

プセウデランテムム・キューエンセはキツネノマゴ科ルリハナガサモドキ属(プセウデランテムム属)の常緑低木である。
属名の読み方は「プセウデランセムム」や「プセウデランセマム」などとするものもある。
原産地はソロモン諸島である。
樹高は1~3メートルくらいである。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の表面は赤褐色、裏面は濃い紫色である。
葉には艶があって美しく、観葉植物とされる。
開花時期は6~12月である。
枝先や葉の脇に目立たない白い花をつける。
花冠は筒状で、先が4つに裂ける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Pseuderanthemum はギリシャ語の「pseudo(偽)+Eranthemum(ルリハナガサ属)」からきている。ルリハナガサ属に似たという意味合いである。
種小名の kewense は「キュー国立植物園の」という意味である。
写真は9月に川口市立グリーンセンターで撮った。
学名:Pseuderanthemum kewense


★葉の色がとてもきれいなキューエンセ
 目立たぬながら咲くもうれしく


プセウデランテムム・キューエンセ

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若狭浜菊(ワカサハマギク)

若狭浜菊(ワカサハマギク)はキク科キク属の多年草である。
日本固有種である。
福井県から鳥取県にかけて分布し、日本海側の海岸の岩場に生える。
竜脳菊(リュウノウギク)に近い仲間で、より大形である。
和名の由来は、若狭地方に多いことからきている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は40~80センチくらいである。
茎は細く、毛が密生する。
茎や葉にはよい香りのする精油が含まれる。
葉は広めの卵形で、3つに裂ける。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の裏面には毛が密生して灰白色を帯びる。
開花時期は10~12月である。
花径3~6センチの白い花(頭花)をつける。
真ん中の筒状花は黄色い。
白い舌状花は時を経ると淡い紅色を帯びる。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Chrysanthemum はギリシャ語の「chrysos(黄金色)+anthemon(花)」からきている。
種小名の wakasaense は「若狭の」という意味である。
写真は12月につくば植物園で撮った。
学名:Chrysanthemum wakasaense


★荒波をものともせずに凛と咲く
 若狭浜菊ふくよかに燃え


若狭浜菊(ワカサハマギク)

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鷲敷菊(ワジキギク)

鷲敷菊(ワジキギク)はキク科キク属の多年草である。
徳島県の那賀川流域に分布する。
和名の由来は、最初の発見地である徳島県鷲敷町からきている。
那賀川野菊(ナカガワノギク)と島寒菊(シマカンギク)との自然交雑種である。
葉の形や色は島寒菊(シマカンギク)に似ているが、頭花の花色は白い。
草丈は30~50センチくらいである。
葉は羽状に3つから5つに中ほどまで裂ける。
葉の表面は緑色、裏面は淡い緑色をしている。
開花時期は11月である。
舌状花は白く、筒状花は黄色い。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Chrysanthemum はギリシャ語の「chrysos(黄金色)+anthemon(花)」からきている。
種小名の cuneifolium は「くさび形の葉の」という意味である。
写真は9月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Chrysanthemum x cuneifolium


★交配で生まれたんだよ鷲敷菊
 白い花びら小振りに咲かせ


鷲敷菊(ワジキギク)

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宿根ネメシア(シュッコンネメシア)

宿根ネメシア(シュッコンネメシア)はゴマノハグサ科ウンランモドキ属の多年草である。
分類体系によってはオオバコ科とされる。
ネメシア属(Nemesia)は南アフリカを中心に60種くらいある。
本種の原産地も南アフリカである。
宿根ネメシア(シュッコンネメシア)は流通名である。
植物名はネメシア・カエルレアという。
海蘭擬き(ウンランモドキ)という和名のあるネメシア・ストルモサ(Nemesia strumosa)の近縁種である。
ストルモサ種は一年草なので、それと対比して「宿根」の名を冠している。
草丈は20~60センチである。
葉は細長い披針形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は9~6月である。
真夏を除いて花を咲かせる。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、唇形の花を固めてつける。
花の色は、青、白、ピンク、紫色などである。
花径は2センチくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Nemesia はキンギョソウ属の植物の1つのギリシャ古名からきている。
種小名の caerulea は「青色の」という意味である。
写真は11月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Nemesia caerulea


★いつだって花を咲かせて見せるから
 大事にしてね踏まずにいてね


宿根ネメシア(シュッコンネメシア)

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