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イケマはガガイモ科カモメヅル属のつる性多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁などに生える。
蔓性なので、他の植物などに絡みついて生長する。
なお、イケマの名はアイヌ語が語源で、「太い根」という意味をもつ。
根は太くて大きく、浅く枝分かれして肥大する。
茎は数本が束になって生え(束生)、切ると白い乳液が出る。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
先は尖り、つけ根は深い心形である。
縁にぎざぎざはない(全縁)。
開花時期は7月から8月である。
葉の脇から散形花序(茎先からたくさん花柄が出て、その先に1個つずつ花がつく)を出し、白い小さな花をつける。
白い花びらのように見えるのは副花冠で、深く5つに裂ける。
その外側にある淡い黄緑色の部分が花冠で、5つに裂けて反り返る。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。
綿毛があって、風で運ばれる。
春の若芽は山菜として利用される。
根はアルカロイドを含み有毒だが、利尿、強精、強心などの薬効がある。
写真は9月に北大植物園で撮った。
学名:Cynanchum caudatum
★霊草と奉られるイケマには
神の力の宿るや否や
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