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たらの木(タラノキ)はウコギ科タラノキ属の落葉低木である。
北海道から九州にかけて分布し、山野に生える。
海外では、中国、サハリン、東シベリアなどにも分布する。
樹高は2~5メートルくらいである。
幹は真っ直ぐに伸び、上部に大きな複葉をまとまってつける。
幹をはじめ随所に鋭い棘がある。
葉は2回羽状複葉で、互い違いに生える(互生)。
鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成されるのが羽状複葉だが、これをもう1回繰り返すので、1つはの長さは50~100センチにもなる。
小葉の形は卵形ないし楕円形で先が尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は8月である。
大型の円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、白い小花をたくさんつける。
5数性で、1つの花は萼片が5枚、花弁が5枚、雄しべが5本ずつあり、花柱は5つに裂ける。
実は球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、11月ころに黒く熟する。
新芽を「タラの芽」といい、山菜として親しまれている。
樹皮や根皮にはサポニンを含み、生薬名をタラ根皮(たらこんぴ)という。
糖尿病の薬となるほか、健胃、強壮、強精などの薬効がある。
属名の Aralia は最初の標本についていたケベック州の現地語「aralie」からきている。
種小名の elata は「背の高い」という意味である。
写真は9月に北大植物園で撮った。
学名:Aralia elata
★身を守る棘は鋭く尖るけど
たらの木のもつ力大きく
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