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霧島海老根(キリシマエビネ)はラン科エビネ属の多年草である。
日本固有種である。
本州の近畿地方から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。
乱獲によって個体数を著しく減らしている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は20~40センチくらいである。
茎には短い毛がわずかに生える。
葉は長さが15~30センチくらいの長い楕円形で、根際に2~3枚がつく。
葉は海老根(エビネ)よりも細い。
葉の柄は比較的長く、葉の先は尖り、裏面には短い毛が生える。
開花時期は4~5月である。
茎先から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな花を10~15輪くらい垂れ気味につける。
花は全開はせず、花の色は淡い紅色を帯びるものもある。
唇弁は扇状の三角形で、先は3つに裂ける。
真ん中の裂片と脇の裂片は、先が浅く裂ける。
距は萼片より長く、長さは15ミリくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Calanthe はギリシャ語の「calos(美)+anthos(花)」からきている。
種小名の aristulifera は「小さい芒(のぎ)のある」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Calanthe aristulifera
★鈴蘭を思わすような咲き姿
霧島海老根は薄紅帯びて
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